指す将竜王戦2A組2位決定戦 あずVSおわたん戦 自戦記

 指す将竜王戦A2組2位決定戦、あずVSおわたん戦が7/16の21時から行われました。おわたんさんは順位戦ではS級に所属する強豪ですが、対戦成績は上手く転んで二戦二勝(前回の自戦記)。このまま勝っていきたいところです。それでは自戦記をご覧下さい。

初手からの指し手
▲5六歩△8四歩▲7六歩△6二銀▲5八飛△8五歩▲7七角△4二玉▲4八玉△7四歩(第1図)

第1図
後手:あず
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・v銀 ・v玉 ・v角 ・|二
|v歩 ・ ・v歩v歩v歩v歩v歩v歩|三
| ・ ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 歩 ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ ・ 飛 玉 ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 金 ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:なし
手数=10  △7四歩  まで

 前回と同様、先手中飛車VS居飛車の将棋に。前回は一直線穴熊で作戦負けしてしまったので、今回は作戦を用意していました。
 角道を止めないのが私の作戦です。

第1図以下の指し手

▲7八銀△6四歩▲3八玉△6三銀▲2八玉△3二銀▲6六歩△3一玉▲6七銀△7三桂(途中図)▲5五歩△5二金右▲5六銀△4四歩▲3八銀△3四歩▲4六歩△1四歩▲1六歩△3三角▲7八飛△2二玉▲5八金左(第2図)

途中図
後手:あず
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金 ・v金v玉v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v銀v角 ・|二
|v歩 ・v桂v銀v歩v歩v歩v歩v歩|三
| ・ ・v歩v歩 ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 銀 ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ ・ 飛 ・ ・ 玉 ・|八
| 香 桂 ・ 金 ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:なし
手数=20  △7三桂  まで

第2図
後手:あず
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・v金 ・v銀v玉 ・|二
|v歩 ・v桂v銀v歩 ・v角v歩 ・|三
| ・ ・v歩v歩 ・v歩v歩 ・v歩|四
| ・v歩 ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 銀 歩 ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 角 ・ ・ ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ 飛 ・ 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:なし
手数=33  ▲5八金左  まで

▲7八銀は△7三銀に▲6六歩△6四銀▲6五歩△同銀▲6七銀(変化図)

変化図
後手:あず
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・v玉 ・v角 ・|二
|v歩 ・ ・v歩v歩v歩v歩v歩v歩|三
| ・ ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・v歩 ・v銀 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 銀 ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ ・ 飛 玉 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ 金 ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:なし
手数=17  ▲6七銀  まで

のような展開を用意したもの。そこで△6四歩から△6三銀と構えます。
 以下左美濃に組み、第2図までは想定通り…と実戦では思っていましたが、対局後ひとつ間違っていたことに気が付きました。
 上のような展開は後手が桂頭を狙われることになるのですが、△6四歩のあと先手の▲6八飛を待ってから△7三桂と跳ねるのが手順。本譜はそれを待たずに途中図で桂を跳ねたので、先手が一手得をしています。後手の構想はとある方から教えてもらったものですが、するとこういうことが起こるのでみなさんは気をつけましょう。
 そんなわけで▲5八金左の一手が入っていたものの、構わず想定の一手を放ちます。

第2図以下の指し手
△5四歩▲同歩△同銀▲9五角△6三金▲7五歩△同歩▲同飛△7四歩▲7六飛(第3図)

再掲第2図
後手:あず
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・v金 ・v銀v玉 ・|二
|v歩 ・v桂v銀v歩 ・v角v歩 ・|三
| ・ ・v歩v歩 ・v歩v歩 ・v歩|四
| ・v歩 ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 銀 歩 ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 角 ・ ・ ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ 飛 ・ 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:なし
手数=33  ▲5八金左  まで

第3図
後手:あず
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v銀v玉 ・|二
|v歩 ・v桂v金 ・ ・v角v歩 ・|三
| ・ ・v歩v歩v銀v歩v歩 ・v歩|四
| 角v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 飛 歩 銀 歩 ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 ・ ・ ・ ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:歩二 
手数=43  ▲7六飛  まで

 △5四歩▲同歩△同銀と桂頭の薄さに構わず一歩を交換していきます。それに対し▲7五歩も有力で、以下△8六歩▲同角(▲同歩は△8四飛で一局)△4五歩▲7四歩△6五桂(変化図)

変化図
後手:あず
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・v金 ・v銀v玉 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・v角v歩 ・|三
| ・ ・ 歩v歩v銀 ・v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・v桂 ・v歩 ・ ・ ・|五
| ・ 角 ・ 歩 銀 歩 ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 ・ ・ ・ ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ 飛 ・ 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:歩三 
手数=42  △6五桂  まで

というような戦争になります。ただ、これは研究の匂いがして先手としてもやりにくかったでしょうか。
 本譜は▲9五角と端に飛び出しましたが、△6三金で安定しました。▲7五歩△同歩▲同飛△7四歩▲7六飛と進みましたが、途中で▲5五歩△4三銀引の交換を入れたほうが良かったかもしれません。おとなしすぎてやりづらいということでしたが、一局でしょう。

第3図以下の指し手
△4五歩▲同歩△5五歩▲4七銀△4五銀▲6五歩△同桂▲6六歩△4六歩(第4図)

再掲第3図
後手:あず
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v銀v玉 ・|二
|v歩 ・v桂v金 ・ ・v角v歩 ・|三
| ・ ・v歩v歩v銀v歩v歩 ・v歩|四
| 角v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 飛 歩 銀 歩 ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 ・ ・ ・ ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:歩二 
手数=43  ▲7六飛  まで

第4図
後手:あず
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v銀v玉 ・|二
|v歩 ・ ・v金 ・ ・v角v歩 ・|三
| ・ ・v歩v歩 ・ ・v歩 ・v歩|四
| 角v歩 ・v桂v歩v銀 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 飛 歩 ・v歩 ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 ・ ・ ・ 銀 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:歩二 
手数=52  △4六歩  まで

 本譜は△5五歩と押さえて△4五銀と出られて後手好調。▲4六歩なら△5四銀と引いてこれはさすがにおとなしすぎるので▲6五歩と反撃してきました。対して△同歩は▲6四歩。それに備えて△7二飛などと備える手もあったかもしれませんが、桂を跳ねられる△同桂が自然でしょう。▲6六歩と取りに来ても△4六歩と押さえて流れを感じました。

第4図以下の指し手

▲同銀△同銀▲6五歩△5六歩▲6四歩△5四金▲5六歩△5五金▲7六飛△5六歩(第5図)

第5図
後手:あず
後手の持駒:銀 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v銀v玉 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・v角v歩 ・|三
| ・ ・v歩 歩 ・ ・v歩 ・v歩|四
| 角v歩 ・ ・v金 ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 飛 ・v歩v銀 ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 ・ ・ ・ ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:桂 歩五 
手数=62  △5六歩  まで

 と思っていたら▲同銀という手が飛んできて焦りました。▲3六銀△同銀▲同歩△9四歩▲6八角△5六歩(変化図)

変化図
後手:あず
後手の持駒:銀 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v銀v玉 ・|二
| ・ ・ ・v金 ・ ・v角v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v歩 ・ ・v歩 ・v歩|四
| ・v歩 ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 飛 歩v歩v歩 歩 ・ 歩|六
| 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 角 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:銀 歩二 
手数=58  △5六歩  まで

のような展開を先手悪しと見ての勝負手だったでしょうか。
 しかし、△5六歩が味の良い切り返し。▲6四歩△5四金も中央に使う味の良いかわし方で、どんどん駒が働いて行って第6図は後手がリードしました。

第5図以下の指し手

▲7四飛△5七歩成▲7一飛成△4二飛▲1五歩△同歩▲1二歩△同香▲1三歩△同香▲2五桂△4四角▲9一竜△5八と▲同金△5七と▲5九金(第6図)

第6図
後手:あず
後手の持駒:金 銀 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| 龍 ・ ・ ・ ・v金 ・v桂 ・|一
| ・ ・ ・ ・ ・v飛v銀v玉 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩v香|三
| ・ ・ ・ 歩 ・v角v歩 ・ ・|四
| 角v歩 ・ ・v金 ・ ・ 桂v歩|五
| ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・v歩 ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 金 ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:香 歩五 
手数=79  ▲5九金  まで

 数で受けても△6六金などされて仕方ないので先手は開き直りますが、△5七歩成が入り△4二飛と飛車を転換した第6図は綺麗に後手の駒が捌けています。
▲6一飛成がまずく、代えて▲4七同金△同銀成▲5八歩(変化図)

変化図
後手:あず
後手の持駒:金 銀 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v銀v玉 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・v角v歩 ・|三
| ・ ・ 飛 歩 ・ ・v歩 ・v歩|四
| 角v歩 ・ ・v金 ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 ・ ・v全 ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ 歩 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:桂 歩六 
手数=67  ▲5八歩  まで


と収めておいたほうが良かったです。これなら先手陣もとりあえずは収まります。
本譜は▲1五歩と攻めましたが、これが大悪手。△5八と▲同金△4七銀打(変化図)

変化図
後手:あず
後手の持駒:金 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ 龍 ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・v飛v銀v玉 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・v角v歩 ・|三
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・v歩 ・v歩|四
| 角v歩 ・ ・v金 ・ ・ ・ 歩|五
| ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ ・v銀 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:桂 歩七 
手数=70  △4七銀打  まで

としていれば先手陣はひとたまりもありませんでした。
 今言われてみればなんで見えなかったんだろうという感じです。ホントに。
とはいえ後手勝勢の形勢は変わりません。第6図でもまだまだ大差です。

第6図以下の指し手

△2四銀▲4七歩△2五銀▲4六歩△1六桂▲同香△同歩▲1八歩△4六金▲4七歩(第7図)

再掲第6図
後手:あず
後手の持駒:金 銀 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| 龍 ・ ・ ・ ・v金 ・v桂 ・|一
| ・ ・ ・ ・ ・v飛v銀v玉 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩v香|三
| ・ ・ ・ 歩 ・v角v歩 ・ ・|四
| 角v歩 ・ ・v金 ・ ・ 桂v歩|五
| ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・v歩 ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 金 ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:香 歩五 
手数=79  ▲5九金  まで

第7図
後手:あず
後手の持駒:金 香 歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| 龍 ・ ・ ・ ・v金 ・v桂 ・|一
| ・ ・ ・ ・ ・v飛v銀v玉 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩v香|三
| ・ ・ ・ 歩 ・v角v歩 ・ ・|四
| 角v歩 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・v金 ・ ・v歩|六
| 歩 歩 ・ ・v歩 歩 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 銀 玉 歩|八
| 香 桂 ・ ・ 金 ・ ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:銀 桂 香 歩二 
手数=89  ▲4七歩  まで

 △2四銀が緩手。安全策といったところですが後手陣は特に怖いところもないので必要ありませんでした。しかし直後の▲4七歩では▲1三桂成△同銀の交換を入れてからのほうが良かったように思います。本譜は△2五銀と好所に銀が進み勝ちやすくなったと思いました。
 第7図まで先手は必死の抵抗。

第7図以下の指し手

△1七歩成▲同歩△同香成▲同桂△同角成▲同玉△4七金▲7七角△3三桂(第8図)

第8図
後手:あず
後手の持駒:金 桂 香 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| 龍 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・ ・|一
| ・ ・ ・ ・ ・v飛v銀v玉 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・v桂v歩 ・|三
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・v歩v金 歩 歩 玉|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:角 銀 桂 香二 歩三 
手数=98  △3三桂  まで

決め時と思い踏み込みました。
 清算してから△4七金。次の△3八金が入れば必至とはいえ後手玉には詰めろがかからず勝ち、という読み。この読みもそれなりに甘いのですが、この判断自体は間違っていませんでした。しかし、ここからの先手の手順が逆転を手繰り寄せます。

第8図以下の指し手

▲4四香(第9図)

第9図
後手:あず
後手の持駒:金 桂 香 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| 龍 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・ ・|一
| ・ ・ ・ ・ ・v飛v銀v玉 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・v桂v歩 ・|三
| ・ ・ ・ 歩 ・ 香v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・v歩v金 歩 歩 玉|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:角 銀 桂 香 歩三 
手数=99  ▲4四香  まで

 ▲4四香が勝負手。頓死筋をちらつかせながら▲4七銀を見せる、この最終盤で間違えたら許さないぞ、という手です。こういう手を指せるのは強い人な気がします。
 私はこの手が見えていなかったので、たっぷり焦ります。第9図では後手に好手順が残されていたのですが、もちろん読めず。記事の最後に解答を載せておきますのでお考えください。

第9図以下の指し手

△3八金▲3一角△同玉▲4二香成△同玉▲5四桂△3一玉▲1一飛(第10図)

第10図
後手:あず
後手の持駒:角 金 銀 桂 香二 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| 龍 ・ ・ ・ ・v金v玉 ・ 飛|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・ ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・v桂v歩 ・|三
| ・ ・ ・ 歩 桂 ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・v歩 ・ 歩 歩 玉|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:銀 香 歩三 
手数=107  ▲1一飛  まで

 ▲3一角の頓死筋が見え焦りましたが、ここはとにかく不詰を祈って△3八金とするしかない、と思っていました。▲3一角が問題の局面。
よく見れば、ここで△同金▲同龍△1三玉(変化図)

変化図
後手:あず
後手の持駒:角 金 銀 桂 香 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 龍 ・ ・|一
| ・ ・ ・ ・ ・v飛v銀 ・ ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・v桂v歩v玉|三
| ・ ・ ・ 歩 ・ 香v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・v歩 ・ 歩 歩 玉|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:金 銀 桂 香 歩三 
手数=104  △1三玉  まで

でまったく詰まない、というのが感想戦で指摘された衝撃の事実。△2五銀のときに上が開けて勝ちやすいとか思っていたのはなんだったのか。これがすぐに見えないのは弱いですね。
 そして△3一同玉と間違えたあと、▲4二香成△同玉と取ったのが重ねての悪手。ここでも反省して△2二玉と上がっていれば、▲3二成香△同金▲2一飛△1三玉と上へ逃げて詰みませんでした。
 そして、最後のチャンスが第10図。

第10図以下の指し手

△2一銀打▲4一竜△同銀▲2二銀△同玉▲1三金△3二玉▲2一飛成△4三玉▲4一竜△5四玉▲4四竜△6五玉▲5五竜△7四玉▲7六香△8三玉▲5三竜△9二玉▲8三銀△9一玉▲9二銀打(投了図)まで130手で先手の勝ち

投了図
後手:あず
後手の持駒:飛 角 金 銀 桂二 香二 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v玉 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|一
| 銀 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩 銀 ・ ・ 龍 ・v桂v歩 金|三
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|五
| ・ ・ 香 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・v歩 ・ 歩 歩 玉|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:歩三 
手数=130  △投了  まで

 実は第10図の▲1一飛は悪手。ここは▲4一竜から入り、△同銀▲4二銀△同銀(△2一玉は▲3一飛以下詰み)▲同銀成△同玉▲4三歩(変化図)

変化図
後手:あず
後手の持駒:飛 角 金 銀二 桂二 香二 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|一
| ・ ・ ・ ・ ・v玉 ・ ・ ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ 歩v桂v歩 ・|三
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・v歩 ・ 歩 歩 玉|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:飛 金 銀 香 歩二 
手数=113  ▲4三歩  まで

以下玉は広いですが詰み。そして▲1一飛は詰みを逃していました。

 ▲1一飛には△2一金合が正着。これなら本譜のように進んだとき▲1三金に△1一玉が利きます(ほかの合駒なら▲3三角成で詰み)。よって△2一金合には▲4二銀と迫るのが一番怪しいですが、△2二玉▲3三銀成△同銀▲2一飛成△1三玉(変化図)

変化図
後手:あず
後手の持駒:角 銀二 桂 香二 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| 龍 ・ ・ ・ ・v金 ・ 龍 ・|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・v銀v歩v玉|三
| ・ ・ ・ 歩 桂 ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・v歩 ・ 歩 歩 玉|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:金 桂 香 歩三 
手数=114  △1三玉  まで

でまたもや△1三玉での逃れ。△2一金合としておけば後手の再逆転でした。
 本譜は読み切れず△2一銀合で以下は逃げ回りましたがあとは追い詰み。金合というのは取られたときに怖くてあまり読みませんでしたが、判断ミスとなってしまいました。

 本局は、序中盤で差をつけ終盤で突き放すという理想的な指し回しを実現することができましたが、最終盤での度重なるミスで大逆転負け。課題を改めて突き付けられた一局でした。以下に参考画像として、本局の評価値グラフをご覧ください。

 ……。
 次回の指す将竜王戦の対局は本戦、3A組優勝の真夜さんとの対局を予定しています。決勝トーナメントがいつ始まるかはわかりませんが、次回も自戦記を書く予定なので、よろしくお願いします!

第9図からの後手の正解手順

 △1六銀▲1八玉△1七銀!▲同玉△2五桂▲1八玉△2六香▲2九玉△3七桂不成▲3九玉△2九金▲同銀△同桂成▲同玉△3八銀▲2八玉△3六桂(詰め上がり図)まで17手詰め。邪魔駒消去から不成も入り、歩以外余らないまるで作ったような実戦詰将棋。ご研究ください。

詰め上がり図
後手:あず
後手の持駒:歩六 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| 龍 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・ ・|一
| ・ ・ ・ ・ ・v飛v銀v玉 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・|三
| ・ ・ ・ 歩 ・ 香v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂 ・v香|六
| 歩 歩 角 ・v歩v金 ・ 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手:おわたん
先手の持駒:角 金 銀二 桂二 香 歩三 
手数=116  △3六桂  まで


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